鎌先温泉・木村屋旅館を沖縄のホテル経営者が取得 9月にも再開

宮城県白石市の鎌先温泉で3月までホテルを営業していた同市の木村屋旅館について、青森県十和田市の谷地温泉や沖縄県のホテル2施設を運営する南風見(はえみ)観光(沖縄県)の斎藤工社長が経営を引き継ぐことが6日、分かった。9月にも日帰り利用での営業再開を目指す。
 木村屋旅館の臨時株主総会が6日、白石市内で開かれ、発行済み株式1万6000株のうち、斎藤社長が1万5000株を取得。残る1000株も所有する法人の手続き完了後に取得する見通し。老朽化した施設の資産価値などを考慮して基本的に無償譲渡という。
 今後、債務整理や営業に必要な消防設備の改修、従業員の新規採用などを行う。経営体制や施設名称を検討し、再開時期を決める。
 斎藤社長は「新型コロナウイルス感染が収まった後を見据えた。首都圏から新幹線で2時間圏内の立地や、源泉を持つ強みを生かし誘客を進めたい」と話す。
 旅館は1688(元禄元)年に創業。鎌先温泉で唯一、二つの源泉があり、34の客室を備える。業績悪化に伴い、老朽化した施設や設備の改修ができず、3月で営業を停止。自己破産申請の準備を進めていた。

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