開業日まで199日「実感わいた」 北陸新幹線延伸、関係者らお祝い

 JR西日本とJR東日本は30日、北陸新幹線の金沢―敦賀間を2024年3月16日に延伸開業すると発表した。東京―敦賀間の直通列車は1日14往復運転される。東京―福井間は最速2時間51分となり、36分短縮される。東京―敦賀間は最速3時間8分。また、北陸と関西、中京を結ぶ特急サンダーバード、しらさぎは敦賀止まりとなり、敦賀と富山や金沢を結ぶ「つるぎ」と連絡する。【柴山雄太、国本ようこ、高橋隆輔、深尾昭寛、萱原健一】

 東京―敦賀間は速達型の「かがやき」が1日9往復、「はくたか」が5往復運転される。かがやきのうち5往復は新規開業区間のうち福井、敦賀のみ停車し、残り4往復は両駅に加えて小松、加賀温泉(いずれも石川県)、芦原温泉、越前たけふ(同福井県)に停車する予定。はくたかは5往復いずれも新規開業区間の各駅に停車する。

 敦賀―東京間は最速3時間8分となり、北陸新幹線経由では50分の短縮となるものの、現状でも米原(滋賀県)で東海道新幹線に乗り換えれば最速2時間40分となっている。

 現状の在来線特急に代わる役割を担う「つるぎ」は、敦賀で特急と連絡する列車が1日25往復運転される。他に特急と接続しない列車が朝と夜に上下5本運転される。特急はサンダーバードが敦賀―大阪間を25往復、しらさぎが敦賀―名古屋8往復、敦賀―米原7往復の計15往復と、ほぼ現状通りの本数で運転される。

 福井からの関西、中京圏への時短効果は限定的となる。JR西によると、福井―大阪間は最速1時間44分、福井―名古屋間は最速1時間33分で、いずれも3分の短縮にとどまる。敦賀駅での新幹線と特急の乗り換え時間に8分を想定していることも影響しているとみられる。また、金沢―大阪間は最速2時間9分(22分短縮)、富山―大阪間は同2時間35分(29分短縮)で、両駅と名古屋との所要時間も短縮される。JR西は、詳細なダイヤと運賃は、年内には発表したいとしている。

 JR西の長谷川一明社長は福井市内で記者会見し、「工事が順調に進み、3月16日に開業する。安心して乗っていただけるよう、開業に向けて万全の準備を続けたい」と述べた。会見に同席したJR東の中川晴美常務執行役員も「首都圏から福井、南加賀へのアクセスが便利になり、身近になる。北陸の魅力をアピールしていきたい」と語った。

終着地・敦賀市役所に垂れ幕

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