28日午後10時23分過ぎ、関東の南の上空に、夜空をゆっくりと数十秒かけて流れる光の玉が観測された。流れ星や火球よりもはるかに低速で、人工衛星の大気圏突入とみられる。 【写真】静岡県富士市から観測された光の玉=28日午後10時23分、藤井大地さん提供 平塚市博物館(神奈川県)の藤井大地学芸員によると、平塚市と静岡県富士市に設置しているカメラに、南の空を移動する光の玉が映った。光は尾を引くようにして夜空を移動し、30秒ほどにわたって光り続けた。 解析の結果、この光は、伊豆大島や房総半島の南の太平洋上を東北東の方向に飛んでいた。 速度は毎秒7・3キロほどで、天然の流れ星の数分の1しかなかった。ロケットが宇宙に飛び出す際の速度に近いことから、人工物の再突入とみられる。(東山正宜)