新型コロナウイルスに感染し入院中だった阪神・藤浪晋太郎投手(25)が7日、退院したと球団が発表した。当面は自宅待機となる。
3月14日に大阪市内において男女12人以上で会食し、その後PCR検査を受け陽性と判明、3月27日より大阪府内の病院に入院していた。球界第1号の感染者となり、その内幕を複数の週刊誌が暴露。球団内からも「命にかかわる問題。自覚がなさすぎる!」と怒りの声が続出していたが、ほとぼり冷めたタイミングを見計らい、公的機関が発表した職業欄をこっそり「変更」していたことが判明した。
大阪府のホームページが7日14時に発表した報道資料によると年齢、居住地、発症日を照らし合わせて合致した感染者リストのうち伊藤、藤浪、長坂の3選手の職業欄には当初「スポーツ選手」と記載されたものが「自営業」に訂正された。
同健康医療部保健医療室医療対策課の担当者は「きのうまでに、選手ご本人から訂正の依頼がありました」と説明。他の患者から同様の依頼が過去にあったかとの問いには「ありませんね…」と回答した。
藤浪は球団を通じ「多くの方々に、ご迷惑とご心配をおかけしたことをおわび申し上げます」と謝罪。この日、平田勝男2軍監督(60)と球団幹部の3者で今後について話し合った矢野燿大監督(51)も「球界、地域の皆さんにも迷惑をかけた。しっかり受け止めないといけない」と頭を下げた。
参加した女性からも感染者が出た“疑惑のパーティー”だけに、いつまでも丸裸にされたくない気持ちは分からなくもないが、球団関係者は「何でコソコソ変えるのか」「後ろめたい気持ちも分かるけど…」とあきれ顔。こんなことをやっていては、同情の余地はない。(山戸英州)