除染は無駄 ウクライナの専門家が柿澤議員に

「私たちの間違いを繰り返すべきでない」
みんなの党の柿沢衆議院議員は震災復興特別委として10月9日から、IAEA訪問・チェルノブイリ視察に出向いた。
チェルノブイリで大きな被害を受けたウクライナでは、事故当時、対処にあたった専門家からヒヤリングを行い、その様子をツイッターに書き込んだ。
非常事態省副大臣だったプリステル氏は柿沢議員に対して「私達の間違いを繰り返すべきでない」と語り、ウクライナで当初行われた除染は無意味だったと告げた。
食品の基準値にも疑問
日本政府が基準値としている食物500Bq/kg、飲用物200Bq/kgという一律の数値について、プリステル氏は「不可解な値。同じ100Bq/kgでも大人のワインと乳児のミルクでは違う考慮が必要だ」と述べ、見直しの必要を語った。
除染は無意味 子どもは川で、山で遊ぶ
地域の除染について、プリステル氏は「社会的に安心を与えるために除染するのかもしれないが、内部被曝のほうが大きな問題」と警告した。
除染は意味がないということか、と訊ねる柿沢議員に対しては、「子どもは川で遊ぶ、山で遊ぶ。それを軍隊を出して全部は除染できない。だから立入禁止区域がある」と答えた。
単純に汚染度合いで決めるのも間違い
プリステル氏はさらに農地としての使用についても、土壌汚染の数値だけで決めるのは間違い、と指摘した。
土質や草に影響されるため、汚染度が同じでも、牛肉や牛乳の汚染レベルは40倍も異なったという。
居住の判断についても、プリステル氏は「ウクライナでは当初30km圏内に大量の兵隊と巨額の費用を投じて除染を行ったが、それは無駄だった。私たちの間違いを繰り返すべきではない」と語っている。
チェルノブイリでは強制避難レベルとされる土地に、現在も東日本各地の人々が居住していることを思えば、日本政府は同じ間違いどころか、さらにひどい間違いを犯しているように見える。

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