環境省は10日、東京電力福島第1原発事故に伴う放射性物質の除染などに関する基本方針案と関連省令案をまとめた。年間被ばく線量が1ミリシーベルト以上の地域を除染対象に指定。このうち、20ミリシーベルト未満の地域では、2013年8月末までに一般の人の被ばく線量を半減、子どもについては学校などの優先除染で60%減とすることを目指すほか、20ミリシーベルト以上の地域の段階的な縮小も目標とした。
方針案などは、来年1月に全面施行される放射性物質汚染対処特別措置法に基づき策定。一般からの意見聴取などを経て11月上旬にも決定する。同省は当初、全面的な除染は5ミリシーベルト以上の地域とし、1〜5ミリシーベルト未満の地域は、側溝など空間放射線量が局所的に高い地域に限定する方針だったが、福島県内の市町村の反発を受け、転換した。