隣の部屋からスッキリした顔の男が…!「タワマンで売春横行」のヤバすぎる実態

せっかく手に入れた高級タワマンの隣の部屋で、日夜、売春が行われていたら-。居住者にとっては気の滅入る話だが、すでに「タワマン売春」は蔓延している。潜入取材でその実態と対策を探った。

スッキリした顔の男が……

昨年の春に夫婦ローンを借り入れて武蔵小杉に1億2000万円のタワーマンションを購入した村井健二さん(仮名・30代)は、入居から数ヵ月後、不可解な現象に気がついた。

コロナ禍以降、週の半分は自宅でテレワークをしているんですが、隣の部屋に毎日違う男性が出入りしていることに気づいたんです。うちのマンションには珍しい、派手な感じの若い女性が住んでいるはずの部屋です。気になって観察していたら、男性は決まって1時間ちょっとで出てきます。しかもやたらスッキリした顔で……」

その「スッキリ顔」にピンときた村井さんは、風俗の口コミサイトをくまなく検索した。そして、ある「体験談」が目に留まった。

「『タワマンで売春が行われており、総額2万円で女性と最後までイケた』という内容。場所は伏せられていましたが、最寄り駅や近くのスーパーなどが書かれており、明らかに私のマンションであることがわかりました。つまり、入居者だと思っていた若い女性は売春婦で、そこを訪ねてくる男性は客だったのです」

いまだ都内では不動産バブルが続いており、昨年の23区における新築マンションの平均価格は1億円を超えた。なかでもタワマンは投資目的で購入する資産家も多く、上層階ともなれば2億円や3億円という値がつくことも珍しくない。

だがいま、そんな天上人の楼閣に、違法風俗業者がウジャウジャと棲みついているという。複数の「店舗」を運営するX氏が明かす。

「首都圏のタワマンの部屋で営業する違法風俗店は、私が知っているだけで20件以上ある。かつては勝どきや築地といった湾岸エリアに集中していたが、最近のトレンドは武蔵小杉や浦和に移っています。さほど多くはないが、新宿や池袋にもありますね。

タワマンでの営業は、ワンルームや1LDKの部屋を使っているケースがほとんど。一つの業者がいくつもの部屋を押さえ、客を割り振って性的サービスを提供している。業者によっては、同じタワマン内の10部屋近くを所有しているケースもありますよ」

なぜタワマンなのか

なぜよりによってタワマンなのか。タワマンで売春が横行するようになった背景には、こんな事情があるという。X氏が続ける。

「少し前にタワマンの部屋を購入して民泊として運用することが流行ったが、’18年の民泊新法による規制強化やコロナ禍で、闇民泊の営業がほぼ不可能になった。そうした元闇民泊のオーナーが、違法風俗業者に部屋を貸すことが多い。両者をマッチングさせる仲介業者まで存在する。違法風俗業者の背後にはもちろん、ヤクザや半グレ、中国系マフィアがいます」

客に対し高級感を演出でき、住み込みで働く女性にも福利厚生としてアピールできるなど、タワマン売春のメリットは少なくないという。

「営業は平日の昼間がメインで、客層の中心は勤務時間中のサラリーマンです。タワマンの入居者は共働き夫婦が多く、平日の昼間から夕方であれば近隣住民に怪しまれることも少ない」

だがそれ以上に、「天敵対策」という理由もあるようだ。

「実は最近、違法風俗店を狙ったタタキ(強盗)が流行している。被害届を出せない店側の事情を知っての犯行。その点、タワマンはセキュリティが万全だからタタキに入られにくい。また、警察のガサ入れがあったときも、幾重ものオートロックがあり、踏み込まれるまでに時間が稼げるから好都合です」

後編記事『高級タワマンで「売春部屋」が蔓延…!それでも追い出せない「衝撃の理由」』へ続く。

「週刊現代」2024年7月13日号より

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