雄姿、復興の活力へ 復元千石船「みちのく丸」女川へ寄港

江戸時代にコメなどを運んだ千石船の復元帆船「みちのく丸」が宮城県女川町の女川港に寄港し、30日にセレモニーがあった。船内見学会も開かれ、大勢の住民がよみがえった千石船の雄姿に触れた。
 みちのく丸は全長32メートル、幅8.5メートルで、一本杉を使用した帆柱は高さ28メートル。コメ千石(150トン)を積める木造船で、2005年に青森市の公共財団法人「みちのく北方漁船博物館財団」が建造した。今回の航海は、東日本大震災の被災地の復興支援と犠牲者鎮魂のため、東奥日報社などが企画した。
 セレモニーでは、船頭を務める木村透さん(47)=青森市=が「魚市場の水揚げや漁港の復旧工事の様子を見て、活気を感じた」とエールを送った。町観光協会の鈴木敬幸会長は「寄港を復興に向かう活力にしたい」と感謝した。
 みちのく丸は19日に青森港を出港し、三陸沿岸を南下。被災3県の港に立ち寄りながら東京・有明埠頭(ふとう)を目指している。

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