岩手、宮城、秋田の3県にまたがる栗駒山(1626メートル)の夏山開きが18日、宮城県栗原市栗駒の登山道「中央コース」入り口のいわかがみ平と、岩手県一関市厳美町の須川ビジターセンター前であり、本格的な夏山シーズンが幕を開けた。
宮城側の安全祈願祭には関係者約150人が出席した。炭屋一夫栗駒山観光協会長は「栗駒山は大自然、野生動物、温泉の宝庫。秋の紅葉も素晴らしいので、何度も足を運んでほしい」とあいさつした。
朝から小雨が降り、強風が吹き付けるあいにくの天候だったが、宮城側では首都圏や県内から訪れた約1100人が、慎重な足取りで頂上を目指した。
宮城県亘理町から来た無職加藤治子さん(70)は「天気は悪かったが、雪渓を歩くことができてよかった」と話した。
ことしは3月まで寒さが続き、山頂付近には雪が多く残っている。宮城側では「中央」と「東栗駒」の2コースについて安全対策済み。湯浜、大地森、表掛、裏掛の各コースは6月以降に順次調査する。