観光客らが周遊する利便性を高めようと、電動キックスケーターを無料で貸し出す実証実験が16日、仙台市宮城野区の仙台港周辺で始まった。宮城県内では初の試み。1カ月間で事業化に向けてニーズや安全性、課題を把握する。
電動キックスケーターは16~30日に仙台うみの杜水族館、12月1~15日には三井アウトレットパーク仙台港に各5台設置される。
最高時速は19キロで、車道を走る。運転には原付きバイクの免許が必要で、ヘルメットを着用する。対象エリアが設定されており、仙台港フェリー埠頭(ふとう)や仙台港中央公園、夢メッセみやぎなどに行ける。
地元企業や県による「仙台港周辺地域賑わい創出コンソーシアム」、電動キックスケーターのシェアリングサービスを手掛けるエックス(東京)が実施。仙台港エリアは施設間にやや距離があり、渋滞も発生することから、将来的な移動手段として見据える。
コンソーシアムの構成団体、仙台水族館開発の伊吹立(りゅう)社長は「利便性が高く、楽しく乗れる。脱炭素社会にも合った乗り物で、ぜひ使ってほしい」と話した。
利用にはスマートフォンの無料通信アプリLINE(ライン)が必要。貸し出しポートの看板にあるQRコードを読み取り、氏名や年代を入力し、運転免許証の写真を登録する。