電動キックボード、20キロ以下なら免許なしでも 道交法改正原案

自動運転の新たな許可制度や、電動キックボードを含む小型電動モビリティーの新たな交通ルールを盛り込んだ改正道路交通法案の原案を警察庁が23日、発表した。

 自動運転については、特定の条件下ですべての操作をシステムが担う「レベル4」を対象にした制度を設ける。同庁は原案をもとに具体的な内容を検討し、来年の通常国会への提出をめざす。

 小型電動モビリティーのルールは最高速度や大きさに応じてつくる。電動キックボードの多くは現在、原付きバイクに位置づけられ、運転免許が必要だ。これを性能上の最高速度が20キロ以下であれば自転車と同様の扱いにし、免許なしで乗れるようにする。ただし、16歳未満の運転は禁じられる。

 車道のほか、自転車レーンや自転車道を走ることも認める。歩道は原則禁止だが、最高速度6キロ以下に制御できるなどの要件を満たせば走れるようにする方向だ。ヘルメットの着用は努力義務にとどめた。

 レベル4の自動運転の新たな制度については、政府が来年度の実用化を目標に掲げる「限定地域での遠隔監視型・無人自動運転移動サービス」を念頭に検討が進められてきた。レベル3は道交法ですでに整備され、一部で実用化されている。

 原案では、無人で自動運転する際には遠隔で監視する装置を備え、監視の主任者を置くことを求めた。事故が起きた時に人を派遣できるような体制を整えた運行計画を作り、都道府県公安委員会の許可を受けることも必要になる。(田内康介)

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