昨年1年間に起きた電動アシスト自転車の事故死者数が、前年より7割増の46人となり、統計を取り始めた2001年以降で過去最多になったことが27日、警察庁のまとめでわかった。
このうち40人が65歳以上の高齢者で、メーカー各社では乗り方によっては急加速する電動自転車に対応できていない人が多いとみて、慎重な運転を呼びかけている。
電動自転車の人身事故件数は01年に604件だったが、昨年は1000件を超えた。死者数は01年の19人から2・4倍に増えた。
電動自転車は上り坂でも楽に走行できるため、高齢者や子連れの女性らに人気だ。しかし、わずかな力で加速するため、一気にペダルを踏み込むなどすると、急発進してしまうこともあるという。
昨年の電動自転車の国内出荷台数は約38万台で、01年と比べ倍増。「交通事故総合分析センター」(東京)は、「電動自転車では死亡事故の7割が頭を打っている。急な動きに対応しづらい高齢者は、ヘルメットを装着するべきだ」としている。