セブン&アイ・ホールディングスの「nanaco(ナナコ)」と、イオンの「WAON(ワオン)」という名の電子マネーが来週、相次いでデビューする。既存の電子マネーも一部コンビニなどで使えるが、流通業界の2強の参入で普及に弾みがつきそうだ。
ナナコは23日から東京都内のセブン-イレブン約1500店でサービスを開始、5月末には全国約1万1800店に拡大する。ワオンは27日からジャスコやマックスバリュなど関東1都6県の93店舗と新潟県内の3店舗で導入。2008年度中に全国約2万3000店に広げる。
既存の電子マネーのうち、ビットワレット(東京)のEdy(エディ)、JR東日本のSuica(スイカ)と首都圏の私鉄・バス会社のPASMO(パスモ)、NTTドコモのiD(アイディ)も一部コンビニやスーパーで既に利用できる。
電子マネーの多くはプリペイド形式で、利用の上限は数万円に設定されており、買い上げ単価の低いコンビニの決済に向いているとされる。ナナコとワオンは、支払額に応じて、店での買い物に利用できるポイントがつくのが特徴だ。
イオンなどが独自に電子マネーを導入するのは、顧客の正確な購買データを集める狙いもある。セブン&アイは「商品開発や品ぞろえ、出店計画にもデータを活用し、顧客ニーズに応えたい」(担当者)と意気込んでいる。
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