楽天リサーチが6月25日に公開した調査結果によると、電子書籍を利用したいという回答が全体の6割を超えた。その場合の電子書籍端末の価格は、現在の端末より大幅に安い「5000円以下」を望む声が最も多かった。
6月9~10日の間、楽天リサーチ登録モニターのうち全国の20~69歳の男女を対象にインターネット調査を実施。有効回答数は1000件。
電子書籍を既に利用したことがあり、今後も利用したいと考えているユーザーは10.8%。「今後利用したい」という53.5%と合わせ、 64.3%が利用したいと回答。昨年の調査から17.9ポイント増加した。
利用したい理由で最も多かったのは、「何冊も書籍を持ち運ぶ必要がなく、手軽になるから」(64.5%)。「すぐに欲しい書籍を購入し、手元にダウンロードできるから」(52.4%)、「1冊あたりの単価が下がり、購入コストを抑えられるようになると思うから」(48.4%)といった理由が続いた。
一方、利用したくないと答えた回答者が挙げた理由は「電子画面で文字を読むのが疲れるから」(61.3%)、「紙で読む習慣がついているから」(55.5%)、「読んだ気がしないから」(25.8%)などが多かった。
電子書籍を利用したい回答者が、使いたい端末のトップは「PC」で54.3%。続いて「iPadなどのタブレット型多機能他携帯端末」(42.3%)、「携帯電話」(26.1%)が挙がった。「kindleなどの専用端末」という回答は少なく、9.3%だった。
専用端末に求める価格で最も多いのは「5000円以下」(38.7%)。次いで、「5001円~1万円」(24.6%)だった。同社は「現在販売中の端末と比べると、端末によっては半値や6分の1程度の価格になっている。“費用対機能”でいかに購入者を引きつけられるかがメーカーにとってカギになる」とみている。
■コンテンツで重要視するのは「価格」
電子書籍サービスを利用する際に重要視するポイントは「コンテンツの価格」で73.7%。続いて、「読みやすさ」(71.2%)や「コンテンツの品ぞろえ」(60.5%)が挙がった。
希望する課金方法で最も多いのは「単品購入」で75.6%。1アイテム当たりの価格は「201~300円」(25%)という回答が最も多く、次いで「101~200円」(19.3%)、「51~100円」(15.4%)が多かった。