東北電力は2日、ホームページに掲載している「電気予報」に、新たに1時間ごとの電力需給予測などを加えた。随時更新して需給状況を詳しく伝えて節電を促す狙い。ただ予測の前提となるピーク時供給力には、地元自治体の了承が得られず、運転停止が続く福島県内の水力発電所の出力分も含まれている。
加えたのは1時間後の供給余力(予備率)の予測値。表で示してピーク時供給力にどれだけ迫る恐れがあるか分かるようにした。週間予報も毎週金曜に更新し、電力需要が高まりそうな日を事前に知らせ、節電への協力に理解を求める。「電気予報」では昨夏と同様に需給見通しに応じて「比較的余裕がある」、「やや厳しくなる」、「厳しくなる」、「大変厳しくなる」の4段階のコメントも掲載する。
一方、ピーク時供給力に含めたのは、昨夏の新潟・福島豪雨以降、停止している揚水式水力の第2沼沢発電所(福島県金山町、出力46万キロワット)。設備点検などは終わっているが、豪雨被害を受けた住民らが災害とダム放水との関係究明などを求めているため、運転を再開できずにいる。
東北電は供給力に含めた理由を「発電設備としては運転を再開できる状況にあるため」と説明している。