太陽の表面で29日午前0時過ぎ(日本時間)、「太陽フレア」と呼ばれる大きな爆発現象が起きた。情報通信研究機構(NICT)によると、放出されたガスが30日の夕方から夜ごろに地球に届いて、無線通信が乱れたり、全地球測位システム(GPS)の誤差が大きくなったりする可能性がある。 【動画】太陽フレアは下の方にある白く光っている場所で起きた 太陽フレアは表面の「黒点」と呼ばれる場所で起きる。今回は、5段階評価で最大規模とされる「Xクラス」の爆発が、黒点がちょうど地球のほうを向いているときに起きた。放出されたガスが地球にぶつかって地磁気が乱れ、航空機の管制のための短波通信が使えなくなる恐れもある。 同機構の久保勇樹さんによると、一般の人は特に注意して暮らす必要はない。2017年9月に起きた太陽フレアでは、ガスが地球に届いて南極で活発なオーロラが観測された。今回も極地で鮮やかなオーロラが見られる可能性があるが、日本での観測は難しそうだという。(小宮山亮磨)