東北地方整備局は27日、東北の重要港湾以上の15港の取扱貨物量が、東日本大震災前の98%まで回復したと発表した。
15港が10月に取り扱った貨物量は1057万トン。前年同月の実績は1083万トンで震災前の水準をほぼ回復した。4月の682万トンを底に回復基調をたどっている。
同整備局によると、企業の生産再開や港湾施設の復旧に伴い、貨物量が増えた。被災規模が大きい太平洋側が伸び悩む中、日本海側の各港が顕著な伸びを見せている。
被災した各港では応急復旧も進んでいる。八戸港から小名浜港までの間にある水深4.5メートル以上の公共岸壁299カ所のうち、79%に当たる237カ所が利用できる状態になった。
同整備局は被災した港湾の災害査定を27日までに完了。青森、岩手、宮城、福島4県の港湾関係施設の被害額は3311億円で確定した。