仙台市は2日、東日本大震災から10年となる3月11日、宮城野体育館(宮城野区)で追悼式を開催すると正式に発表した。昨年は新型コロナウイルス感染拡大のため、式典の開催を急きょ中止したが、今年は感染防止対策を徹底し、市外在住の遺族も招待する。式典の次第には2014年以来、7年ぶりとなる「遺族代表の言葉」も盛り込んだ。
追悼式は午後2時20分~4時。地震発生時刻の午後2時46分に合わせて黙とうし、遺族や招待者ら約400人の参列者が献花する。会場は例年使用する障害者アリーナではなく、約2倍の面積があるメインアリーナに変更し、間隔を空けて座るなどの対策を講じる。
式典の模様は、勾当台公園市民広場(青葉区)に設置する大型ビジョンで生中継するほか、動画投稿サイト「ユーチューブ」の市公式チャンネル「せんだいTube」でも生配信する。
献花場は宮城野体育館と宮城野、若林、太白、泉の4区役所、宮城、秋保両総合支所に午前8時半~午後5時、市民広場には午前8時~午後5時、せんだい3・11メモリアル交流館(若林区)には午前10時~午後7時にそれぞれ開設する。
郡和子市長は定例記者会見で「犠牲者の冥福を祈り、10年の歩みに思いをはせ、震災の経験と教訓を未来につなぐことを誓う機会にしたい。午後2時46分には職場や自宅で黙とうをささげてほしい」と語った。