青函トンネル抜き世界一 スイスの鉄道トンネル、6月1日開通

【AFP=時事】アルプス山脈の下を走る、全長57キロの世界一長い鉄道トンネルが6月1日、スイスで開通する。

この度開通する「ゴッタルド・ベース・トンネル(Gotthard Base Tunnel)」は、オランダ・ロッテルダム(Rotterdam)とベルギー・アントワープ(Antwerp)をアドリア海(Adriatic Sea)の各港へ結ぶ重要路線となる。建設が持ち上がったは1947年のことだが、着工されたのは17年前。総工費は推定120億ドル(約1兆3100億 円)で、これまで約2820万トンの岩石が取り除かれてきた。

スイス中部エルストフェルトで、建設工事中のゴッタルド・ベース・トンネル(2011年9月2日撮影、資料写真)。(c)AFP=時事/AFPBB News © AFPBB News 提供 スイス中部エルストフェルトで、建設工事中のゴッタルド・ベース・トンネル…

欧州委員会(European Commission)のビオレタ・ブルツ(Violeta Bulc)運輸担当委員は、スイス紙ターゲス・アンツァイガー(Tages-Anzeiger)に対し、新トンネルは「欧州の成長をけん引」し、南北の移 動はよりスムーズになり、大気汚染も削減されるだろうと語った。新トンネルの開通によりスイス・チューリヒ(Zurich)と伊ミラノ(Milan)間の 移動時間は、現在よりも約1時間短縮され、2時間40分となる。

開通式にはアンゲラ・メルケル(Angela Merkel)独首相やフランソワ・オランド(Francois Hollande)仏大統領、マッテオ・レンツィ(Matteo Renzi)伊首相らが出席する予定。今後数か月間は試験走行が行われ、12月から本格的な運用が開始される。

ゴッタルド・ベース・トンネルは日本の青函トンネル(Seikan Tunnel、全長53.9キロ)を抜き、世界一長いトンネルとなる。3位は英仏を結ぶ英仏海峡トンネル(Channel Tunnel、50.5キロ)となる。

【翻訳編集】AFPBB News

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