宮城県石巻市中心部のことぶき町商店街が、東日本大震災で被災した商店街を再生するボランティア活動に取り組んだ青山学院大の学生らに感謝するプレートを作った。活動に参加した全員の名前を刻んだプレートは商店街に設置され、除幕式で披露された。
商店街には高さ約2メートルの津波が押し寄せ、多くの店舗が被害を受けた。商店街の中央を通り、カラーブロックが敷き詰められた延長約150メートルのコミュニティー道路も、泥をかぶるなどした。
青山学院大ボランティア・ステーションの学生や教職員約140人は、昨年8月から約1カ月間にわたり道路復旧工事に協力。約5万5000個のブロックをバールで剥がし、1個ずつ丁寧に洗浄した。
きれいになったブロックは職人の手であらためて道路にはめ込まれた。商店街では昨年10月、学生らも招いてリニューアルを記念したイベントが開かれた。
プレートの作製は「10年、20年先も感謝の気持ちを持ち続けたい」と商店街が発案した。2カ所に設置されたプレートは縦約50センチ、横約60センチ。プラスチック板に学生と教職員の名前や活動内容を記している。
除幕式は8月30日にあり、店主や学生ら約30人が参加。商店街代表で雑貨店を経営する近藤三雄さん(64)は「被災地を思う学生たちのひたむきさに胸を打たれた」と話した。
青学大3年の瀬川達也さん(21)は「将来、自分の子どもを連れてプレートを見に再び石巻を訪れたい」と感激していた。