韓国人弁護士が「徴用工の真実」を報告 「歴史の事実を踏まえない銅像は政治的造形物」

ソウルで「慰安婦像・徴用工像設置反対」の街頭集会を主導した韓国人弁護士、金基洙(キム・キス)氏が緊急来日した。東京都内で6日開かれたシンポジウム「韓国『徴用工』問題の真実」に参加し、文在寅(ムン・ジェイン)政権の異常性や、文政権打倒を掲げた大規模集会の盛り上がりについて報告した。

 「歴史の事実を踏まえない徴用工などの銅像は政治的造形物だ。政治的造形物にあふれる国は全体主義国家だ」

 金氏は、約400人が集まったシンポジウムでこう語った。韓国内には、慰安婦像が乱立しており、徴用工像も増えている。韓国では「あるがままの過去史」より「あってほしい過去史」が重視されるという。

 「徴用工」の労働状況については、国連で「賃金の民族差別はなかった」と発表した落星台(ナクソンデ)経済研究所研究員、李宇衍(イ・ウヨン)氏の「『強制徴用』の神話」という動画も放映された。

 シンポジウムを主催した、歴史認識問題研究会会長の西岡力・麗澤大客員教授は、戦時労働者の生活水準を示す史料を紹介しつつ、「(徴用工を)奴隷のように酷使した事実はない」と説明した。

 ソウル中心部の光化門(クァンファムン)広場では3日、家族や周辺の疑惑が続出するチョ国(チョ・グク)法相の辞任や、文政権の打倒を訴える大規模集会が開かれた。主催者は参加者を「300万人」と発表した。

 金氏は「デモは史上最大の集結をみた。チョ氏一家の不正より、社会主義者を法相にしたことに怒っている。『左派vs右派』ではなく、『自由民主主義と全体主義の戦い』と理解すべきだ」「保守派の書籍が、ベストセラー1位から10位のうち半分を占めている」と語った。

 西岡氏は「(文政権は)1980年代に革命を起こそうと考えた人が政権を握った。検察が抵抗し、少なくとも50万人が自ら街に出ている。日本も全体主義と戦う保守派と連帯すべきだ」と締めくくった。

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