韓国人歓迎イベントに批判 道知事「交流は必要。感情的でなく」 新千歳など2空港

北海道が、道内を訪れる韓国人観光客を歓迎するイベントを空港で実施したところ、道内外から「韓国人観光客は誘致する必要がない」「なぜ韓国人を歓迎するのか」などと批判する意見が相次ぎ、観光立国を目指す道関係者らが戸惑っている。鈴木直道・道知事は22日、「交流は必要。感情的でなく冷静に受け止めたい」と呼びかけた。

 元徴用工問題や輸出規制強化で日韓関係が急速に悪化する中、韓国から道内への航空路線の運休や減便が相次ぐ。このため、道や自治体などで作る関係団体は19日、韓国人観光客の減少を食い止めようと、新千歳空港と旭川空港で「ようこそ北海道へ」と韓国語で書かれた横断幕を掲げるなどの歓迎イベントを実施していた。

 これに対し、21日までに道にメールで240件、電話で105件の計345件の意見が殺到。道は現時点で意見の内訳を整理していないが、道外を含め批判的な意見が多く含まれていたという。

 道が宿泊事業者に聞き取ったところ、韓国人団体客らの予約のキャンセルが相次いでおり、鈴木知事は22日の記者会見で「需要が減少する中、北海道が好き、北海道に来たいという思いで来道した(韓国人観光客の)方を歓迎するのは必要」と指摘。「韓国との交流促進に継続的に取り組み、影響の最小化に努めたい」と語った。【土谷純一】

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