音楽ホール「定禅寺通に」 経済同友会が仙台市に提言

仙台市が中心部に整備する新たな音楽ホールの建設地を巡り、仙台経済同友会は22日、「定禅寺通(青葉区)周辺が望ましい」との提言書を郡和子市長に提出した。市が最有力として検討する市地下鉄東西線国際センター駅北側の「せんだい青葉山交流広場」(青葉区)に異論を唱えた形だ。
 代表幹事を務めるアイリスオーヤマの大山健太郎会長らが市役所を訪れ「仙台まちづくり提言」を手渡した。提言は「交流人口拡大、回遊性を考慮した建設立地を改めて求める。周辺のにぎわいと一体で考えるべきだ」などと指摘した。
 懇談終了後、大山氏は報道陣に「(宮城県が移転を検討する)県民会館の跡地が適当。定禅寺通の回遊性あるまちづくりの中で、音楽ホールが中心になればありがたい」と語った。
 その上で「(整備が)立ち退いた後というスケジュール感や(2000席規模の施設との)面積の問題があり、こだわっていない。錦町公園から西公園の間にできれば定禅寺通の人の流れは変わる」と提案した。
 青葉山交流広場に関しては、仙台城跡の大手門復元や県美術館の現地存続などの動きに触れ「確かに立地環境は良い」と評価しつつも否定的な考えを強調。「コンサート終了後、2000人の観客を4両編成の地下鉄が一気に運べるはずがない。利便性を踏まえると、集客力は非常に厳しくなる」と疑問を呈した。

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