風疹、止まらぬ猛威 11年の4倍、都市部で突出

 風疹の大流行が止まらない。例年は春先から初夏にかけて感染が広がり、100~300人程度の患者の報告例しかないが、今年はすでに1300人を超える勢いだ。特に人口が密集する都市部で突出。妊娠中の女性が感染すると胎児に深刻な影響が出るおそれがあり、自治体は対策を急ぐ。
 「のどが痛くて、熱があるんです」。8月下旬、大阪市天王寺区の「上本町わたなべクリニック」を訪れた20代女性は苦しそうな表情を浮かべた。
 40度近い高熱。血液検査で風疹との結果が出た。同クリニックでは今年2人目の患者だった。渡辺章範(たかのり)院長(38)は「大人の患者はこれまでほとんど無かったのに」と驚く。初期は風邪と似て、診断が難しい。若い人は呼吸困難などの重症になりやすいという。

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