食の石巻 観光再開 官民挙げ「宣言」

 東日本大震災からの復興を観光面でも進めようと、宮城県石巻市の官民でつくる食彩・感動いしのまき観光推進協議会(会長・亀山紘市長)は1日、同市で会合を開き、市の「観光再開」を宣言した。地元で一定の水揚げが確保されるようになり、観光客にすしなどを提供できる環境が整いつつあるとして「観光地・石巻」の復活を今後積極的にアピールしていく。
 西暦年も合わせて1が末広がりの8つ並ぶこの日午前11時1分に合わせ、協議会副会長の後藤宗徳石巻観光協会会長が観光再開を宣言。「亡くなった多くの方の思いを引き継ぎ、再興に一歩ずつ力を尽くしていく」と決意を述べた。
 会合には観光関連や農漁業の企業・団体関係者約25人が出席。金華山沖で捕れた旬の素材を使う特別メニュー「金華寿司」やご当地グルメの「石巻焼きそば」を試食し、地域の魅力を再確認した。
 市によると、市内の主要な観光施設は軒並み被災し、多くが営業を再開していない。復旧途上の街を歩く際の安全性や被災市民の感情にも配慮し、これまで観光PRを控えていた。
 協議会は12、13の両日、JR石巻駅前のにぎわい交流広場で再開宣言記念の「石巻観光再会まつり」も開く。

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