今、仙台市青葉区のJR仙山線陸前落合駅のホームに立つと、駅前の宮城消防署の壁にぶら下がる救助隊員の姿と防火クイズが、目に飛び込んでくる。春の火災予防運動に合わせ、列車を待つ乗客らをターゲットにした新手のPR戦略だ。好立地を生かし、防火意識の浸透を図る。
同署が取り組む「宮城地区火災ゼロ大作戦」の一環。「電車で予ボークイズ」と題し、7日までに計3問出題される。第1問は「火災原因ナンバー1は?」。(1)コンロ(2)放火・放火の疑い(3)たばこ-の三択になっている。
ロープで降下する救助隊員は人形だが、一見すると本物の隊員のように見え、目を引く。
これまで壁面を使った啓発活動といえば、防火標語の掲示が一般的だった。発案したのは署員。ホームでスマートフォンばかり見ている乗客の気を引こうと知恵を絞った。指を指したり写真を撮ったりする乗客もいて、署員たちは手応えを感じている。
春は乾燥や強風のため、火災の発生件数が多い。市内で2014年に発生した火災334件のうち、4月は最多の52件に上る。鈴木誉郭消防司令補は「消防署の壁に少しでも注目してもらい、防火の啓発につなげたい」と話す。
クイズは市宮城地区婦人防火クラブ連絡協議会などの後援。日帰り温泉ペア券が2人、応急手当てキットが3人に当たる抽選も実施。全問の解答、希望賞品、郵便番号、住所、氏名、職業、電話番号を書いて、はがきかファクスで応募する。
宛先は〒989-3126仙台市青葉区落合2丁目15の1、宮城消防署予防係「電車で予ボークイズ」係、ファクスは022(392)9119。連絡先は022(392)8119。