宮城県名取市の閖上漁港で1日、約3カ月ぶりにアカガイの水揚げがあった。9月の漁解禁後にまひ性貝毒による出荷規制が続き、今期の水揚げは4日間にとどまっていた。2月28日に規制が解除され、味や香りが高く評価される高級貝が東京や仙台の市場に出荷される。
底引き漁船11隻が朝から約5キロ沖の漁場で天然のアカガイを採った。水揚げ量は445キロで、入札の結果、1キロ当たりの最高値は5610円、平均3458円の高値が付いた。
今季は出荷規制が長期化したため、県は2月、国の基準より厳しかった県独自の出荷自粛基準値を緩和した。
トラフグ漁などで急場をしのいできた男性漁師(58)は「漁に出られてほっとした。県の基準緩和もありがたい。収入は昨期の1割に満たないが、これから挽回するよ」と話した。