高級魚トラフグ、福島・松川浦で初水揚げ 地球温暖化に伴い漁獲量急増

体長は35~40センチ、昨年より小さめ

 松川浦漁港から出漁したのは、相馬双葉漁協所属の漁船7隻。漁協ふぐ延縄(はえなわ)操業委員長の石橋正裕さん(44)によると、水温が高いせいか、昨年より体長は小さめで35~40センチが多かったという。

 放射性物質トリチウムを含む東京電力福島第1原発処理水が海に流されてから初めての水揚げとなる。石橋さんは「海洋放出されようがされまいが、おいしくて安全な魚を消費者に届けるという漁業者の務めを果たすだけ」と話す。

 高級魚のトラフグはもともと福島県沖ではほとんど取れなかった。温暖化で生息域が北上したらしく、ここ数年で漁獲量が急増。相馬市は「福とら」と名付けて全国にPRしている。昨年は36トンを水揚げして国内有数の漁場に成長したが、資源保護のため今季は漁期を1カ月間短縮し、サイズや数量も制限する。

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