福島県漁連は26日、東京行き高速バスを使ったいわき市産鮮魚の試験輸送を行った。貨客混載での鮮魚類輸送は県内初の試み。販路拡大に向け即日輸送の効果を検証する。
同市平の沼ノ内漁港で同日朝に水揚げされたヒラメとメバル計5・5キロが箱詰めされ、午前11時36分発の高速バスに積み込まれた。午後3時すぎにはJR東京駅に到着し、駅構内で飲食店などを展開する業者に納品された。
県漁連は東京電力福島第1原発事故後続いてきた試験操業を3月末で終了し、移行期間を設けて本格操業を目指す。販路拡大が課題となっており、農林中央金庫福島支店の支援を受けて試行した。
県漁連の鈴木哲二専務理事は取材に「数年後の本格操業を見据え、福島のおいしい、新鮮な魚を食べてもらいたい。販路開拓につながるかどうかしっかり確認したい」と話した。
JR常磐線の特急列車を使った試験輸送も同日予定していたが、茨城県内で起きた事故の影響で中止となった。