高速道路の中央分離帯…なぜ植物が植えられている?
道路脇や高速道路の中央分離帯には植物が植えられていますが、普段当たり前の光景として目にすることから、なぜ植えられているのだろう…と疑問に思う人は少ないかもしれません。
こうした植物が植えられているのには、何か理由があるのでしょうか。NEXCO東日本の担当者は、次のように話します。 「中央分離帯に植物が植えられているのは、中央分離帯の突破防止や対向車からの眩光(げんこう)防止のほか、ドライバー・ライダーに道路の線形を分かりやすくするためです」 眩光とは、漢字の通り光が眩しくて見えにくくなることをさします。走行時のヘッドライト点灯が義務付けられているバイクですが、特に夜間走行時などでは、反対車線からのライトによる眩光が原因で、運転時の安全性が損なわれる可能性があります。しかし、中央分離帯に植物が植えられていることによって、反対車線からのライト光量が抑えられるため、夜間でも安心して運転することができるというわけです。 加えて、一般的にまっすぐな道が多い高速道路であっても、時折緩やかなカーブの道も存在します。そこで中央分離帯に植物を植えることで道路の線形をわかりやすくし、カーブなどが発生していることをライダーに知らせているようです。 また、前述の担当者は「また、単調になりがちな走行景観に変化をつけることも、理由として挙げられます」とも言います。 SAやPAには、ガソリンスタンドなどは存在するものの、高速道路は一般道路と異なり、道路脇にお店が建っていることが少ないため、走行していても単純な景観が続いてしまいがちです。
単調な走行景観が続くとライダーの集中力が低下し、事故のリスクが高まる
単調な走行景観が続けば、ライダーの集中力がなくなり、事故のリスクが高まるだけでなく、正常な判断ができなくなります。 しかし、道路脇や中央分離帯に植物があれば、走行景観に変化を付けて、高速道路を長時間走行するライダーにも飽きがこないようにしているというわけです。