高騰続く不動産業界に変化の兆し…「浅草・錦糸町が上がり、港区・ベイエリアで値崩れ」開始

都内マンション価格の値上がりが止まらない。不動産調査会社『東京カンテイ』によると、渋谷区など「都心6区」における70㎡あたりの中古マンション平均売り出し価格は’22年11月に1億円を突破。高止まりに鑑みて、’23年は人気エリアに変化が起きそうだ。

まだ値上がりが期待できる街はどこか。LIFULL HOME’S総合研究所副所長の中山登志朗氏は言う。

「浅草に近い本所吾妻橋や、亀戸に錦糸町といった下町エリアには割安感があり、価格上昇が続くと予想されます。都外では、相鉄線と東急線の相互乗り入れが今年3月から始まります。両線の起点になる相鉄線西谷(にしや)駅周辺の開発が進み、地価上昇が期待されます」

マンショントレンド評論家の日下部理絵氏も、路線図の変化が地価に影響を与えると言う。

「東京メトロ有楽町線(地下鉄8号線)が豊洲~住吉間に延伸される計画が発表されています。その通過エリア付近である、都営新宿線西大島駅や東京メトロ東西線東陽町駅がある江東区のマンションに注目が集まると考えられます」

一方、価格が下がる街はどこか。日下部氏が続ける。

タワーマンションが並ぶ東京のベイエリアで明暗が分かれそうです。アクセスのよい勝どきや商業施設ができた有明は人気が続きそうですが、タワマンが建ちすぎて飽和状態の東雲(しののめ)と、商業施設撤退が相次ぐお台場は下がっていくでしょう」

都心でも、値下がりが起こるかもしれないエリアがあると前出の中山氏は言う。

「港区、中央区、千代田区の『都心3区』は、高所得者向けの物件が増え、異様な値上がりを見せています。テレワーク志向も進んでおり、一般の購入層が敬遠して空室が増えてくれば、高止まりしている需要に変化が起こる可能性もあります」 

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