鳥取県・秋田県ハタハタでタッグ 東京で共同PR

 ハタハタの特産地として知られる秋田、鳥取両県が、販路拡大に向けて手を携える。12月に東京都内で、共同のPRイベントを初開催。それぞれのハタハタの特徴も売り込み、知名度アップを図る。
 2009年の年間水揚げ量は秋田県が全国1位の約2650トンで、鳥取県は3位の約1200トン。両県は屈指のハタハタの産地だが、全国的な知名度がいまひとつという共通の課題を抱える。
 こうした中、何とか地元以外での消費拡大を図ろうと鳥取県が6月、秋田県に東京都でのイベント開催を打診。協力してハタハタを売り込むことになった。
 イベントは都内の商店街と飲食店で実施する。10、11の両日は麻布十番商店街内広場「パティオ十番」で、素焼きや一夜干しなど両県のハタハタを使った郷土料理の試食会を予定。5~18日にかけては、都内31の飲食店でハタハタの料理をメニューに加えてもらう。
 両県のハタハタは漁期も味も異なる。秋田県は産卵期の11月末~12月にかけて漁獲し、ブリコと呼ばれる卵と淡泊な身が特徴。これに対し、鳥取県は1~5月で、脂の乗った身が売り。一夜干しが主流だという。イベントでは、こうしたハタハタが持つ多面性もPRする。
 秋田県水産漁業課は「両県が力を合わせ、首都圏でハタハタの知名度を上げるきっかけにしたい」と意気込む。鳥取県食のみやこ推進課も「それぞれの特徴をアピールし、相乗効果につなげたい」と話している。

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