黄砂、きょう日本列島覆う恐れ 今年初

気象庁は9日、中国大陸から飛来する黄砂が10日にも、全国の広い範囲で観測される恐れがあると発表した。
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 黄砂が日本列島をすっぽりと覆うのは今年初めてという。
 同庁によると、黄砂は10日午前には列島全域に飛来。西日本のほか、東北の一部や南西諸島など、濃いところで視界が10~7キロに悪化する可能性がある。
 今回の黄砂は、中国大陸内陸部のゴビ砂漠で強風によって巻き上げられた砂とみられる。黄砂が日本列島を包み込むケースは「年に数回ある」(同庁担当者)が、今年はこれまでなかった。
 視界が10キロ未満になると風景がぼんやりとかすみ、5キロ未満になると車や洗濯物への付着が目立ち始めるといい、同庁は「予測より飛来量が多くなることもあり、最新の情報を確認するようにしてほしい」としている。
 【用語解説】黄砂現象
 東アジアの砂漠地帯や黄土地帯から強風で舞い上がった砂が浮遊、降下する現象。日本でも2~5月にかけて偏西風に乗って運ばれてきた黄砂が観測され、ピークは4月とされる。黄砂の粒径は、おおむね3~5マイクロメートル(1マイクロメートルは1000分の1ミリメートル)。北米まで飛んだ事例もある。

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