コカインを使用したとして、厚生労働省関東信越厚生局麻薬取締部(麻取)は12日、俳優でミュージシャンのピエール瀧(本名・瀧正則)容疑者(51)(東京都世田谷区)を麻薬取締法違反(使用)容疑で緊急逮捕した。「コカインを使用したことは間違いない」と容疑を認めている。
発表によると、瀧容疑者は12日頃、東京都内やその周辺で、コカイン若干量を使用した疑い。
麻取は、瀧容疑者が薬物を使用しているとの情報を得て内偵捜査を開始。12日午後6時過ぎから同容疑で自宅を捜索し、瀧容疑者を任意同行して尿検査をしたところ、コカインの陽性反応が出たという。
自宅からは、鼻からコカインを吸引するために使った疑いがある紙片が見つかった。麻取は瀧容疑者の携帯電話を押収し、コカインの入手経路を調べている。
瀧容疑者は13日午前3時過ぎ、麻取の庁舎からワゴン車に乗せられ、警視庁東京湾岸署に移送された。車内では目を閉じたままだった。
コカインはコカの葉から精製される麻薬の一種で、依存性が高いとされる。粉末を鼻から吸い込むなどして摂取すると、全身けいれんや幻覚を引き起こし、死亡することがある。捜査関係者によると、末端価格は1グラム当たり約2万円と高額で、外国人グループが密売しているという。
近年、再び乱用者が増えており、厚労省によると、2017年の国内の摘発者は過去最多の185人で、5年前の約3倍に上った。