他人の「楽天ポイント」を使って「龍角散ダイレクト」を不正に購入したとして、主犯格の中国人の男が捕されました。背景には中国での龍角散人気があるようです。
中国人の男が逮捕されるリスクを負ってまで日本で購入したかったものは「龍角散」でした。中国人の劉宇容疑者(22)はおととし10月、仲間と共謀して他人の会員情報を入力し、楽天ポイントを使って東京・新宿区の薬局で龍角散ダイレクト140点、7万8000円相当を購入した疑いが持たれています。ここまでしても龍角散を手に入れたかった理由は…。中国では「神薬」「神の薬」と呼ばれ、非常に需要が高い薬です。人気の背景には深刻な大気汚染があります。北京で、龍角散について街の人に聞いてみると。
北京市民:「(Q.『龍角散』知っている?)知っています」「(Q.『龍角散』どこで買った?)日本で買いました」「(Q.『龍角散』は人気がある?)皆に『代理購入』を頼まれたので、親戚や友人が『龍角散』はとても良いと。日本から買ってくるよう頼まれました」「(Q.『龍角散』をどうやって知った?)『代理購入』ですごく話題になっています」
複数の人から上がった「代理購入」という言葉。一時は中国最大のショッピングサイトでの販売が禁止されたこともあるということで、日本への旅行客に買ってきてもらうのが確実に入手する方法となっているようです。情報サイトでも「龍角散は日本に行ったら必ず購入するべき」と紹介されています。
中国からの旅行者:「(Q.『龍角散』どれくらい買いましたか?)いっぱい」「(Q.何でこんなにたくさん?)(中国の)皆に買ってきてと言われて」
このような人気が背景にあったのか、今回、逮捕された男らが購入した商品は中国で転売されたとみられています。劉容疑者は容疑を否認しているということです。