2010年の新車販売は、米国と日本がそろって前年比プラスを確保し、08年秋のリーマン・ショックを機に大きく落ち込んだ最悪期からは一応脱却した。日本自動車販売協会連合会(自販連)と全国軽自動車協会連合会(全軽自協)が5日発表した10年の新車販売台数は、政府によるエコカー補助金や減税の効果で、前年比7.5%増の計495万6136台と6年ぶりに前年実績を上回った。
ただ、国内の販売台数はなお500万台を下回っており、リーマン・ショックの影響が深刻化する前の08年水準(508万2235台)を回復するには至らなかった。補助金打ち切りによる反動減もあり、11年の販売は再び悪化することが避けられない情勢だ。
一方、新興国の自動車市場は拡大を続け、特に中国は10年1月から11月までの販売が既に1600万台超と、2年連続の世界一が確実。米国も10年の販売台数は11.1%増の1158万台強と5年ぶりのプラスに転じた。(2011/01/05-18:51)