10月の国内生産、乗用車7社が前年割れ

大手乗用車8社は26日、10月の生産・販売・輸出実績を発表した。国内生産は三菱自動車を除く7社が前年を下回り、9月のエコカー購入補助金終了による販売減の影響が鮮明になった。一方、海外生産は中国やインドなど新興国での需要の拡大を受け、トヨタ自動車を除く7社が前年を上回った。トヨタは国内生産・販売、海外生産、輸出いずれも前年を下回り、低迷が目立った。
 トヨタの国内生産は前年同月比22・4%減の23万7089台で、2カ月連続のマイナス。1977年(23万7491台)の水準に落ち込んでいる。好調だった国内販売が補助金終了の影響で低迷したほか、北米向けの輸出が減ったことも影響した。
 海外生産は7・0%減の37万6080台。主力市場である米国の販売が4・4%減の約14万5千台と苦戦。ガソリン価格が下がったことでトラックなど大型車が支持され、「トヨタが得意とする小型車やハイブリッド車の人気が一段落した」(同社)ためという。また、中国の販売も6・0%減の約6万2千台とふるわなかった。
 日産自動車の海外生産が21・9%増の27万6012台で過去最高を記録するなど、ライバルが旺盛な新興国の需要を取り込み、国内販売の落ち込みを補っている中、トヨタの不振が際だった。

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