10月の宿泊者前年比82.4% 宮城県ホテル旅館組合調査

宮城県ホテル旅館生活衛生同業組合がまとめた加盟施設の10月の営業状況調査によると、宿泊者数は前年同月の82.4%で、9月(72.6%)から一段と回復した。新型コロナウイルス感染拡大に伴う国の観光支援事業「Go To トラベル」に10月から東京発着分が追加された影響のほか、昨年10月の消費税増税と台風19号の反動もあるとみられる。宿泊者の83.4%が「Go To」を利用した。
 地区別では秋保(仙台市)が103.5%と前年を上回った。遠刈田(蔵王町)・鎌先(白石市)など県南地区96.1%、松島・塩釜・多賀城90.6%、鳴子(大崎市)84.4%、石巻・気仙沼・南三陸など沿岸地区79.1%だった。ビジネスホテルが約6割を占める仙台も69.3%まで回復した。
 「Go To」利用率は秋保が96.7%、鳴子が96.6%と続いた。
 11月の予約数は前年同月の宿泊者数の68.9%。秋保は98.8%と好調で、12月、来年1月とも80%を超えている。
 佐藤勘三郎理事長(ホテル佐勘社長)は「マイクロツーリズム(近場の観光)が好まれ、東京から1泊2日圏内として選ばれた面もある」と指摘。「『Go To』終了後は再び大幅に悪化するだろう。観光地間競争の激化を見据えた取り組みが必要だ」と述べた。
 調査は加盟251施設が対象。10月末時点での集計で、11月9日までに105施設が回答した。

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