宮城県は、新型コロナウイルス対策を独自に認証した飲食店専用の2割増し食事券の販売と利用、県民限定のクーポン券付き宿泊割引キャンペーンをいずれも15日に始める。県内は10月に入って感染状況が落ち着いており、打撃を受けた飲食、観光業向けの経済対策を本格的に再開する。
「認証店おうえん食事券」は1冊当たり1000円券12枚を1万円で、1人2冊まで販売する。県内の認証店約2000店のうち、事業に参加する1428店(4日時点)で使用できる。販売は11月15日、利用は12月15日まで。
政府の飲食店支援策「Go To イート」事業の事務局が計60万冊を発行。道の駅、スーパーなど県内約200カ所で販売する。
宿泊割は1人1泊当たり宿泊代金の2分の1(上限5000円、連泊時の上限額は1万円)を割引き、1000円のクーポン券を割引額に応じて最大4枚配る。利用期間は今月15日チェックイン分から12月31日チェックアウト分まで。
県内294の宿泊施設(11日時点)で利用でき、直接または登録旅行会社を通じて申し込む。クーポン券は県内の小売店など約1800店舗で利用できる。8月末まで販売した宿泊前売り券や、市町村が発行する各種割り増し商品券との併用はできない。
食事券、宿泊割とも15日に専用ウェブサイトを設置する。県はいずれも7月中旬の利用開始を目指していたが、感染再拡大に伴い延期。全国知事会を通じて利用・販売期間の延長などを政府に要請している。
村井嘉浩知事は11日の定例記者会見で「ようやく事業をスタートできる状況になり、県民や事業者の協力に感謝する。ここで気を緩めて感染が拡大しては意味がなく、引き続き一人一人にマスク着用などの感染対策の徹底をお願いしたい」と述べた。