2回の雨で高濃度汚染=福島と茨城、3月に―筑波大・日大が土壌調査

 東京電力福島第1原発事故で、筑波大と日本大の研究チームは14日までに、福島から東京までの1都5県で3月末から5月上旬、独自に行った土壌採取調査の結果をまとめた。気象庁のデータと照合すると、福島県の飯舘村や中通り地方で検出された高濃度の放射性物質は3月15、16日の雨、茨城県南東部付近では同月21日ごろの雨によって降下したとみられることが分かった。論文は米科学アカデミー紀要電子版に発表される。
 筑波大アイソトープ総合センターの末木啓介准教授は、旧ソ連ウクライナのチェルノブイリ原発事故と異なり、今回の事故の降下量分布は風向きと雨のほか、地形の影響が大きいと指摘。福島県内に高濃度地域があることは予想されたが、やや離れた茨城県南東部の霞ケ浦・北浦周辺の濃度が高くなったのは想像を超えており、詳細に現地調査を行う必要があるという。 

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