平成20年の世帯当たりの平均所得額は前年比8万7千円減の547万5千円となり、過去20年間で最低だったことが20日、厚生労働省の「国民生活基礎調査(概況)」で分かった。
世帯当たりの所得は、ピークの6年(664万2千円)より約117万円減り、昭和63年(545万3千円)と同じ水準。所得が平均を下回った世帯の割合は、前年比0・6ポイント増の61・5%で過去最高。
厚労省は「所得が低くなりがちな高齢者のいる世帯が増えたため」と分析。平成20年秋のリーマン・ショック後の失業者急増も一因とみられる。世帯別では、子ども(18歳未満の未婚者)のいる世帯は688万5千円で、2年連続で700万円を下回った。高齢者世帯(65歳以上のみか、65歳以上と子どものいる世帯)は297万円。
調査は21年6、7月に実施。世帯構成については約5万7千の対象のうち約4万7千、所得は約9千のうち約6千から有効回答を得た。