政府は11日の閣議で、東日本大震災からの復興基本方針を決定した。 震災から10年となる2020年度までを復興の「総仕上げ」に当たる「復興・創生期間」と位置付け、岩手、宮城両県などの被災地で多様化するニーズに応じ た、きめ細かな支援を実施すると明記。東京電力福島第1原発事故の影響の大きい福島県については、中長期的な対応が必要となるため、20年度以降も国が前 面に立って取り組むと強調した。
具体的には、避難生活が長期化する被災者の心のケアや、仮設住宅から引っ越す際のコミュニティーづくりといった面で、切れ目のない支援策を用意。交通網や教育、医療の体制を整え、被災者が安心して暮らせる環境をつくるとした。
産業再生に関しては、風評被害の影響が大きい観光業や、売り上げの回復が遅れている水産加工業を中心に、若者や女性の活躍を支援。資金繰り対策や販路開拓を強化することで、商店街の再建を図る。