20日東京で「収獲祭」 女川のサンマ6万匹提供

宮城県女川町の女川魚市場買受人協同組合は20日、東京・日比谷公園で「秋刀魚(さんま)収獲祭in日比谷公園」を開く。東日本大震災で発生した町のがれきを受け入れている東京都に、感謝の気持ちを示すため初めて企画した。女川港に水揚げされたサンマ6万匹を都民に無料で提供する。
 組合や町、観光協会関係者ら約80人が駆け付ける。炭火焼きとすり身汁各1万匹分を前日から用意し、来場者に振る舞う。生サンマ10匹を詰めた箱も3000個を配る。
 町が15年ほど前から、小学校で魚食普及イベントを開くなどの交流を続けてきた板橋区でも1万匹を提供する。
 組合によると、当日のボランティア約800人を募集したところ、子どものころに板橋区のイベントに参加した大学生が協力を申し出るなど、キャンセル待ちとなるほど関心を集めている。
 女川町は震災で建物の7割が被災し、約44万4000トンのがれきが発生した。東京都が約6万1000トンの受け入れを決め、これまでに1万8000トンが運ばれている。 組合の高橋孝信理事長は「反発もある中でがれき処理を受け入れてくれた上、かつてイベントに参加した子どもたちが歓迎してくれている。心から感謝するとともに、女川のサンマをより多くの人に食べてもらいたい」と意気込んでいる。

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