30秒で石巻の食発信 若手CM制作

映像制作に関心を持つ全国各地の若者が地方を訪れ、地域をPRする30秒のCMを作るプログラム「クリエーティブ サマーキャンプ」が宮城県石巻市内であり、東日本大震災からの復興に向かう地場産業の今をアピールした。

日本の魅力を世界に発信するCMコンテストを企画する一般社団法人「my Japan」(東京)と復興庁などが共催した。石巻開催は昨夏に続き2度目。
ことしのテーマは石巻の食。8月28日から3日間、全国から27人が参加し、3人ずつ9チームに分かれて撮影や編集作業をした。
各チームは鮮魚や水産加工会社の缶詰といった食品を取り上げたり、漁師や農家、魚市場の関係者らを登場させたりして、石巻の多彩な魅力を表現した。
明治学院大4年の長滝彩花さん(22)は「食べ物だけでなく街の人も映像に入れ、皆が影響し合って石巻を形作っていることを表現したかった」と語った。
完成した映像の発表審査会が30日あり、亀山紘市長やCMディレクターらによる審査の結果、グランプリには長滝さんら首都圏の学生チームが制作し、童謡「いとまきのうた」の替え歌に合わせてテンポ良く石巻の特産品と住民を紹介した作品が選ばれた。
my Japanの岡本俊太郎代表(27)は「昨年よりも明るい雰囲気の作品が多く、復興の進展を感じた。なりわいの再生に取り組む生産者の気迫もひしひしと伝わった」と話した。
CMは福島県会津若松市と山形県南陽市でも制作される。石巻を含む各地のチームは現地で発表後、9月に東京での最終審査に臨む。最優秀作品は東京・渋谷の街頭モニターで放映される予定。

タイトルとURLをコピーしました