4年ぶり海開きへ 塩釜・桂島前浜海水浴場 来月19日から

 東日本大震災で被害を受けた宮城県塩釜市・浦戸諸島の桂島前浜海水浴場が、4年ぶりに再開されることになった。7月2日に海開きを行い、同19日から8月17日まで開設される。市が住民と話し合って決定した。
 前浜海水浴場は桂島の東側に位置し、約700メートルの砂浜がある。震災時には津波被害を受け、がれきが散乱し、公衆トイレなどの施設も流失した。
 市は約2年をかけてがれきを撤去。地元住民やボランティアが砂浜を清掃し、再開準備を進めてきた。県と市による水質や放射能検査、潜水による砂浜の状況調査も続けてきた。
 期間中は海水浴場の中央部約100メートルの砂浜を開放する。市が仮設トイレなどを設置し、市観光物産協会の委託を受けた桂島区が脱衣所、シャワー設備のある海の家を管理する。遊泳区間を限定し、監視員も常時配置する。
 市観光交流課の本多裕之課長は「砂浜の陸側で県の防潮堤工事が始まるため、一部の開放とした。工事完成を待って全面開放したい」と話す。
 がれき撤去などに当たり、海水浴場の早期再開を求めていた桂島区長の内海粂蔵さん(73)は「夏のにぎわいが戻れば、島に4軒ある民宿も助かるだろう。復興へのステップになる」と期待を込めた。

タイトルとURLをコピーしました