政府の原子力損害賠償紛争審査会(会長=能見善久学習院大教授)は5日、東京電力の福島第一原発から半径50キロ圏にある自治体の住民まで、損害賠償の対象を広げる方針を固めた。検討していた自主避難者への賠償に加え、とどまった人もすべて対象とする。6日にも正式に決め、賠償の目安となる指針に盛り込む。
対象地域は福島県内の市町村ごとに指定する。原発から半径20キロ圏内の警戒区域や、計画的避難区域、緊急時避難準備区域(9月末で解除)の周辺にあり、半径50キロの円が一部でもかかる市町村は、原則として自治体の全域が対象となる。