不動産経済研究所が発表した9月の首都圏マンション市場動向によると、発売戸数は3366戸で、前年同月に比べ9・3%減少した。契約率も69・3%と、マンション市況の好調か不調かの分かれ目とされている70%を、昨年8月以来、1年1カ月ぶりに下回った。
同研究所では、マンション供給会社側が、消費税率引き上げを控え、今年の年末以降に市況が活性化すると予測し、現段階では供給を手控えているとみている。さらに、景気の先行きや給与水準の動向などが不透明なことから、購入者側の反応が鈍いと分析する。
同時に発表された今年度上期(4~9月)の首都圏発売では、昨年が東日本大震災の影響で、販売が落ち込んだ反動で、前年同期比9・5%増の2万1650戸となった。
一方、9月の近畿2府4県の動向は、新規の発売戸数が1・2%増の1981戸。契約率は前月を下回ったが、同6・4ポイント増の72・6%と7カ月連続で70%を超えた。