9月の番号持ち運び ドコモ、13万件流出 iPhone効果、今月以降?

 同じ電話番号で通信事業者を変更できる「番号持ち運び制度(MNP)」を使った9月の契約者の転出入で、NTTドコモが13万件超の顧客流出となったことが6日、わかった。一方、KDDIは顧客流入が10万件を超え、4月以降で最大となった。ドコモなど携帯大手3社は9月20日に米アップルのスマートフォン(高機能携帯電話)「iPhone(アイフォーン)5s」と「5c」を発売したが、在庫不足などから本格的な“アイフォーン効果”は10月以降となる見通しだ。
 KDDIは24カ月連続でMNPによる顧客流入の首位となった。流入数が10万件を超えたのは今年3月(12万1千件)以来、6カ月ぶり。「エリアカバーの良さで選ばれた」(KDDI)とみている。
 一方、ドコモは新規契約から解約を引いた純増減でも約5万件の純減となったもようだ。在庫不足やメール機能の提供遅れなどが響いた。ドコモの参入により、国内携帯大手3社がアイフォーン販売で横並びとなったが、在庫不足により3社とも予約件数が数十万件規模に拡大している。
 ドコモは10月以降、高速データ通信サービス「LTE」を本格展開するため周波数を再編し、高速データ通信に対応する基地局の増設などを急ぐ。
 在庫不足となったアイフォーンは年末にかけて入荷量が安定する見通しで、ドコモは近く発表するアンドロイド搭載のスマホとともに、10月以降の巻き返しを狙う。

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