東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県女川町の中心部で23日、商業エリアの「まちびらき」があった。JR女川駅が開業した3月に続く第2弾。テナント型商店街「シーパルピア女川」と「町まちなか交流館」がオープンし、商業活動が本格的に動きだした。
国が被災商店街の復興を支援する「まちなか再生計画」による初の再建となる。
記念式典が交流館であり、関係者約200人が出席。須田善明町長は「住民らが知恵を出し合い作ったにぎわいの拠点。町内外の方々に楽しんでもらうことが活力になる」と述べた。
商店街を運営する民間まちづくり会社「女川みらい創造」の鈴木敬幸社長は「まち歩きを楽しみ、女川を満喫できる心地よい空間づくりに努める」と語った。
女川駅から女川湾に延びるプロムナードで女川小6年高橋小紅さん(12)と同5年鈴木太陽君(11)が商業エリア開業を宣言。「100年後も元気な町であり続けられるよう私たちが意志を継いでいきます」と誓い、買い物客らが祝った。
「おながわ復興まちびらき2015冬」(実行委員会主催)と題して27日まで、ステージイベントや花火などが連日企画され、年の瀬の港町を盛り上げる。
商店街はプロムナード沿いに整備された平屋6棟で、小売りや飲食店、工房など27事業者が入居。隣接する交流館は音楽スタジオや調理室などを備え、町内外の人が利用できる。
商業エリアでは7月以降、自立再建店舗も順次開店し、2018年度には計約70店舗になる予定。