東日本大震災で被災した宮城県石巻市の離島・金華山の金華山黄金山神社で15日、みこし渡御があった。「初巳(はつみ)大祭」のメイン行事。勇壮な姿を一目見ようと大勢の参拝者らが駆け付けた。
牡鹿半島の各浜から白装束の男性らが集まり、清めることを意味する「ジョウサイ!」の掛け声に合わせ高台の境内から桟橋までの約1キロを練り歩いた。七福神に扮(ふん)した女性や稚児行列も加わり、一行は約200人に上った。
担ぎ手の一人、石巻市大原浜の漁業小形健さん(59)は「お金がたまり、暮らしが豊かになってほしい。大祭に来た人たちの願いもかなうといい」と望んだ。
震災で神社は設備や参道などが被災。みこし渡御は2011年は中止され、12年に再開した。
水戸市の農業木村米子さん(78)は「11年は残念だった。今回は立ち会えてとてもうれしい。被災地の皆さんが元気になってほしい」と願った。
大祭は神社が祭る弁財天の使いの蛇にちなみ、毎年5月最初の巳の日から7日間開かれる。今年は11~17日だった。